令和4年度 2022年ISOE ATC放射線防護のためのベンチマーク 2022年12月(東通 日本)



2022年12月20日~21日に、東北電力東通原子力発電所で「2022年ISOE ATC放射線防護のためのベンチマーク」を開催した。このベンチマークは、2016年まで毎年開催されてきた「ISOEアジアALARAシンポジウム」に替わる行事として2017年に初めて関西電力をホストとして京都府舞鶴市で開催され、その後、四国電力伊方発電所をホストとして2019年に開催されたものである。2020年以降は新型コロナウイルス感染症の影響で2年間開催できなかったが、今回3回目として東北電力東通原子力発電所をホストとして開催することになった。新型コロナウイルス感染症の影響が依然続いていたため、韓国からはオンラインで参加いただくこととし、日程についても従来2日間で実施していたベンチマークを1日に短縮して、2日目の午前中に近辺の関連施設を見学するスケジュールで開催した。感染防止の観点から参加者数を従来よりも制限したため、日本の電力事業者から14名と韓国からのオンライン参加の3名であった。


参加者の集合写真

ベンチマークでは、はじめに原安協の野村氏によるALARA自己診断ガイドについての発表が行われ、続いて東通原子力発電所放射線管理課の高橋課長による「東通原子力発電所における放射線防護計画の紹介」の発表が行われた。その後、2班に分かれてグループ討議を行い、東通原子力発電所の取り組みをISOEスタンダードと照らし合わせて評価し、良好事例、推奨事例について検討した。

午後は2班に分かれて、東通原子力発電所内をサービス建屋、原子炉建屋及びタービン建屋内を視察した。内部では、東通原子力発電所の放射線管理課の担当者が視察ポイントにおいて放射線防護の取り組みについて説明し、その場で活発な質疑応答があった。視察後、班ごとにグループ討議を行い、良好事例や推奨事項、および提案事項についてまとめて発表した。


2日目、日本原子力研究開発機構(JAEA)青森研究開発センターむつ科学技術館と大湊施設を見学した。むつ科学技術館では、原子力船「むつ」の原子炉室などの展示を見て、説明を受けた。

JAEA青森研究開発センター大湊施設では、加速器質量分析装置(AMS)の見学をし、この装置を利用した海洋における放射性物質等の移行挙動の解明に関する研究などの説明を受けた。

発表内容

タイトル 発表者 発表内容
ALARA自己診断ガイド ATC 野村智之氏 日本語 韓国語
東通原子力発電所における放射線防護計画の紹介 東通原子力発電所放射線管理課
高橋 誠 課長
日本語 韓国語
グループ討議の内容 日本語 韓国語 英 語